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【第三回】回り稽古


  ― はじめに ―

 

 この稽古会は、初心者対象の登録制稽古会です。公開講話に参加し始めた方や、或る程度稽古を始めているが、もう一歩「動法」をしっかり稽古したい方にもお勧め致します。三回目を迎えた今回は下記の二コースをそれぞれ開催致します。

・『坐法・臥法』           〈休日昼コース〉
  開催期間 平成28年 7月〜9月(全6回)

・『動法における「身体感覚」の活用』 〈平日夜間短期コース〉
  開催期間 平成28年 7月〜8月(全6回)

 


  各コースには稽古主題が設けられています。休日昼コースは「坐法・臥法」を稽古主題とします。また、平日夜間短期コースでは「動法における『身体感覚』の 活用」を主題として稽古が進められます。但し、各稽古会では毎回異なる視点が提示され、また稽古法や用いる技法など様々な角度からの実習が展開されていき ます。多様な視点から一つの主題について学ぶ事で、より深い理解と経験が培われる事を主旨とした稽古会となります。

 


― 稽古主題 ―

・「坐法・臥法」 〈休日昼コース〉

  稽古人の基本所作ともいえる坐法・臥法を稽古していきます。座る・立つ・寝る、といった日常においては至って普通の「行為」を、あるいは「状態」を、いわ ば「経験」へと転化させる事。「型」を学ぶ上で最も分かりやすいお題と捉えられがちですが、実はそんなに容易ではなく、むしろ基本というものの難解さが際 立つテーマだと思います。おそらく、坐法・臥法を単なる形だけの作法と捉えさせない鋭い稽古会が展開される事でしょう。身体教育研究所が提唱する技法と身 体論、また「稽古」という概念を知る上で欠かせないものの一つ。初心者の方はどうぞ奮ってご参加下さい。

 

・「動法における『身体感覚』の活用」          〈平日夜間短期集中コース〉

 「動法」を学び始める上で最初に立ちはだかる壁は恐らく「感覚」という言葉が何を指しているかわからない、という事だと思います。  痛い・痛くない、柔らかい・柔らかくないという話だけならまだしも、ここで扱われている「感覚」というものは、時として身体の中で起きている「動き」そのものを指す場合があるからです。 この事について稽古していかなければ、きっと「動く」という現象は単なる物体の空間移動でしかないでしょう。しかしそれでは、たとえば「機・度・間」、すなわち時間軸の概念や他者との関係性は除外されてしまう筈です。  ならば一体何が動いているというのか、「私」なのか「身体」なのか「感覚」なのか。是非この稽古会でその何かを掴んでみてください。